佐渡トキ保護センター

「佐渡トキ保護センター」は、トキの保護と増殖を目的に環境省が設置し新潟県が管理・運営している施設で、センター内は一般公開されていません。
トキの観察は、隣接して佐渡市が管理・運営するトキの森公園(トキふれあいプラザ・資料展示館)からとなります。

トキに関する情報

新潟県公式ホームページに移行しました(2019年10月29日掲載)

2019年9月2日より、ホームページのURLを下記に移行しました。

https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/toki/

トキってどんな鳥?

繁殖期のトキ

繁殖期のトキ

非繁殖期のトキ

非繁殖期のトキ

分類
動物界・脊椎動物門・鳥綱・ペリカン目・トキ科・トキ亜科
学名
Nipponia nippon
英名
Japanese Crested Ibis
全長
約75cm(体をまっすぐに伸ばした時のくちばしの先から尾羽の先まで)
翼長
約40cm(翼の羽の長さ)
翼開長
約140cm(翼を開いた時の左右の翼端から翼端まで)
体重
約1600〜2000g
長径約70mm、短径約45mm、重さ75〜85g、青緑色の地に褐色の斑点
トキの卵

巣内、トキの卵

羽ばたくトキ

朱鷺色の羽

トキの冠羽

冠羽

(22日齢)

トキの幼鳥(22日齢)

トキの脚部

トキの脚部

体の特徴
  • 非繁殖期(8月〜1月)には、全身ほぼ白色。翼や尾羽などの裏側は、朱鷺色と呼ばれる独特の淡橙赤色。繁殖期になると、頸部から黒い皮膚脱落物を自分の羽に塗りつけ、頭、翼、背は灰黒色になる。
  • 後頭部には細長い羽の束(冠羽)を持ち、驚いた時などにこの羽を扇状に広げる。
  • 顔の裸出部、くちばし先端、脚は赤い。
  • くちばしは長く(約17cm)、黒くて下方に湾曲している。
  • 外見上雌雄の区別はできないが、雄のほうがやや大きい。
  • 幼鳥は全身ほぼ灰色で、翼の裏面は淡黄色、顔は黄色。
食性と生活
  • ドジョウ、サワガニ、カエル、タニシ、昆虫など、もっぱら動物性の餌を食べる。
  • 1年中ほぼ同じ場所で暮らすが、非繁殖期には群をつくり集団で行動する。
繁殖
  • 繁殖期には、つがいがなわばりをかまえる。他のトキ類のような集団繁殖地(コロニー)は作らない。
  • 繁殖期になると、つがいの絆を強化するのに役立つと思われる小枝渡し、相互羽づくろい、擬交尾(雄が雌の背に乗るが交尾には至らない)といった行動が頻繁に見よられるようになる。
  • 4月上旬、1日おきに3〜4個産卵。もしこの卵がなくなると、それから10〜14日後に再び産卵する。
  • 雌雄交代で温め、抱卵期間は26〜28日。
  • ふ化直後のヒナは体重65g程度で、目も開いておらず、自力では立てない。その後の成長は早く、ふ化後40日から50日ほどで飛べるようになり、巣立ちを迎える。この頃には体の大きさも成鳥とほぼ同じになる。
  • 飼育している個体は2歳で、野生下では通常3歳で繁殖を始める。
分布
  • 20世紀初頭には、中国、ロシア、朝鮮半島、台湾、日本など、東アジア一帯に広く分布しており、決して珍しい鳥ではなかった。
  • 江戸時代、日本でも北海道から九州までほぼ全国に生息していた。その後、乱獲と生息環境の悪化により東アジア一帯で減少が進み、20世紀後半までには中国と日本を除き絶滅している。